「広告ビジランス」が切り拓く、医薬品通販の次世代ガバナンス。執行役員・薬剤師の勝部氏が語る、GRC オートパイロットへの挑戦


左手:取締役 副社長 鈴木 健二 氏
右手:執行役員 広告監視部 薬剤師 医学博士 勝部 伸夫 氏
富山県から全国へ、医薬品や健康食品の安定供給を通じて「安心・安全」を届ける株式会社富山常備薬。同社は今、「医療用医薬品と同等の品質管理」という揺るぎない信念のもと、広告コンプライアンスを単なる「法規チェック」から、製品の安全性を監視し続ける「ビジランス(監視)」の領域へと昇華させようとしています。医療用医薬品メーカーでの豊富な経験を持つ執行役員・薬剤師・医学博士の勝部伸夫氏を迎え、リーガルコアと共に歩み始めた「広告ビジランス」の真髄、そして組織の内製化を支える「GRC オートパイロット」への挑戦について、深く掘り下げます。
医療品質管理の通信販売への適用 - 勝部氏の医療用医薬品メーカーでの経験を活かし、通信販売企業における「広告ビジランス」の概念を目指す。
属人化から標準化への転換 - リーガルコアの「AD Alert」と BPO サービスの組み合わせにより、審査業務を標準化し、新人でも高精度な判断が可能な体制構築を目指す。
GRC オートパイロットへの挑戦 - 組織の内製化を支える仕組みを通じ、全ライフサイクルでのリスク管理・監視を実現し、新たなスタンダード創造を目指す。
導入の背景:医療の視点から「広告ビジランス」を通信販売の現場へ
リーガルコア(以下、RC):勝部様は、以前は医療用医薬品メーカーで品質管理や安全性の監視に携わっておられました。富山常備薬に入社され、広告審査に「広告ビジランス」という概念を持ち込まれた背景をお聞かせください。
勝部氏(以下、勝部):私は前職で、医薬品の副作用を収集・評価し、リスクを最小化する「ファーマコビジランス(PV)」を長年担ってきました。そこで培ったのは、情報は「出して終わり」ではなく、常に監視し、社会に対する責任を全うし続けるという徹底した姿勢です。通信販売における広告も同様に、どんな人が見ても正しく理解でき、安心して薬を手に取っていただけるよう、広告における適切な表現や説明書きを薬剤師の視点で厳格に確認する必要があると考えています。
富山常備薬様は、新聞折込チラシやテレビCM、ラジオ広告といった徹底したダイレクトマーケティングに加え、「富山の置き薬」ブランドの活用、ニッチ・高機能商品の開発、そして「相談できる通信販売」を支えるコールセンターでの丁寧な顧客対応、さらにはデジタルマーケティングと、多岐にわたるチャネルで販促活動を展開しています。これらの広範なマーケティング活動を通じて、お客様に「安心・安全」を届けるためには、膨大な量の広告表現一つひとつに高いレベルでのコンプライアンスと品質管理が求められます。私たちは、この「ビジランス(監視)」の精神を広告審査の現場にも根付かせたいと考えました。富山常備薬が目指すのは、「医療用医薬品と同等の品質管理」です。これは、お客様に真の「安心・安全」を届けるための、私たちの揺るぎないコミットメントです。
RC:その「広告ビジランス」を体現する組織を立ち上げるにあたって、どのような課題がありましたか?
勝部:最大の課題は、私の持っている専門的な経験や富山常備薬としての高い品質基準を、いかにして新しく採用した審査担当者に継承し、属人化させずに標準化するかという点でした。医療用医薬品と同等の高い品質管理を目指すためには、新人であっても即座に高いレベルで審査を遂行できる「仕組み」と、それを支えるパートナーが不可欠でした。
プロジェクトの全貌:AD Alert × BPO による「伴走型」の組織立ち上げ支援
RC:その仕組みづくりとして、弊社の「AD Alert」と BPO サービスを組み合わせたプロジェクト型の支援を導入いただきました。
勝部:はい。単なるシステムの導入ではなく、私たちの理想とする審査レギュレーションをゼロから共に構築してくれるパートナーシップに魅力を感じました。リーガルコアさんの BPO チームによる審査実務と、定例 MTG を通じた密な議論。これらが組み合わさることで、私たちの「富山常備薬基準」が AD Alert のロジックとして着実に蓄積されていきました。これにより、新人担当者であっても、提示される「修正の方向性のヒント」を参考にしながら、高い精度で判断を下せる体制が早期に整いました。結果として、審査業務の立ち上げ期間を大幅に短縮し、コンプライアンスリスクを低減しながら、質の高い広告審査体制の確立を目指し、取り組みをスタートさせて頂いています。

リーガルコアさんの支援は、単なる審査代行ではありません。私たちの組織が自律し、自走するための「内製化支援」としての価値が非常に大きいと感じています。定例 MTG で一つひとつの表現について「なぜこれがリスクなのか」「どうすれば誠実か」を掘り下げる過程そのものが、私たちの教育インフラになっています。この伴走型の支援により、私たちは単なる審査基準の習得に留まらず、リスクに対する本質的な理解と判断力を養うことを目指しています。
目指す未来:「GRC オートパイロット」で実現する、全方位の消費者保護と「かかりつけ薬局」のビジョン
RC:リーガルコアが掲げる「GRC(ガバナンス・リスク・コンプライアンス)オートパイロット」というビジョンは、勝部様の描く未来とどう重なりますか?
勝部:私たちが目指すのは、お客様がお薬をお届けした後もフォローを続け、見守ることができる「かかりつけ薬局」のような存在です。そのためには、広告の入り口から、出荷後の管理、さらには市場のフィードバックまでが連動する「GRC オートパイロット」のような仕組みが不可欠です。広告をただ審査して終わりにするのではなく、全ライフサイクルでリスクを管理・監視し、不測の事態にも迅速に対応できる——。この高度な次元でのガバナンスこそが、通信販売会社としての責任の果たし方だと考えています。リーガルコアさんの「GRC オートパイロット」は、まさにこのビジョンを実現するための強力な基盤となります。AIと自動化技術を活用することで、膨大な情報をリアルタイムで分析し、潜在的なリスクを早期に検知。これにより、お客様への「安心・安全」を、より高いレベルで、そして持続的に提供できるものと確信しています。
今後の展望:「安心・安全」のその先へ。ブランドの信頼を仕組みで守り抜く
RC:最後に、今後の展望をお聞かせください。
勝部:富山常備薬が大切にしている「安心、安全、安定供給」という価値を、揺るぎないものにしていきます。リーガルコアさんというパートナーと共に磨き上げたこの「広告ビジュランス」の体制をさらに進化させ、誰が担当しても「最高品質の安心」を届けられる状態を強固にします。これからもお客様に「飲んで、治って、楽しい時間が増えた」と言っていただけるよう、私たちは誠実なコミュニケーションを仕組みで守り抜いていきます。お客様から「すぐ相談にのってもらえて、すぐに答えてもらえるので助かる」といったお喜びの声をいただくたびに、私たちの取り組みがお客様の生活に貢献できていることを実感します。この信頼をさらに深め、医薬品通販のリーディングカンパニーとして、新たな品質管理のスタンダードを創造していきます。
株式会社富山常備薬.品質管理活動.
